2002.03.26:平成14年第1回定例会

◯36番(黒子秀勇樹)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表して、本議会に上程されている2002年度一般会計、特別会計及び企業会計の予算議案、条例議案並びに関係諸議案について、賛成の意を表し、討論を行います。
まず、財政問題についてであります。
本市の新年度当初予算案は、市税収入が前年度比でマイナス2.4%と落ち込むとともに、利子割交付金競艇事業繰入金等の一般財源も大幅減収となる中で、赤字地方債である臨時財政対策債の大量発行や基金の取り崩しで財源を確保しながら、一般会計歳出では前年度比2.3%増となっています。こうした収入減少の中、借金で歳出を賄うという財政の運営は、健全化に逆行していくものと危惧するものであります。本市は、平成10年度から財政健全化に取り組み、例えば、公債費を除いた歳出と市債収入を除いた歳入のバランスである、いわゆるプライマリーバランスは、平成14年度も昨年度に引き続き黒字となっていますが、今後、過去に発行した市債の償還がふえていくことから、平成16年度までは、公債費の増加が避けられません。今後ともPFI等の積極的な活用を図るとともに、公共工事のコスト縮減などに努める一方、経常経費についても、従来に増してその削減に努力し、抜本的な行財政改革による財政健全化に総力を挙げていただきたいのであります。さらに、本市の財政的自立を図るため、国からの大幅な財源移譲を求めるとともに、地方債の発行に当たっては、財政への市民参加を促す意味からも、市民を対象にしたミニ公募債の発行なども検討するよう要望しておきます。また、外郭団体の見直しについては、さらなる統廃合の徹底、市OBが勤める役員への退職金の即時廃止や経営評価システムの導入を急ぐべきであります。市民との共働によるまちづくりを促進するため、NPO条例を初めとする、市民活動の促進、市民参加制度の拡充などにも、積極的に取り組んでいただきたいのであります。また、市民の市政参画を促進し、市民サービスの充実を図るためには、何よりも、住民に身近な区役所の権限と財源を強化することが不可欠であります。このため、思い切って区長に大幅な権限を与えるとともに、各区で自主的に使える財源の拡充を図られるよう要望しておきます。
次に、教育問題についてであります。
本年4月から、完全学校5日制のもと小中学校に新しい学習指導要領が全面実施されます。家庭や地域の教育力が一層高まるよう、各学校が学習指導方法の工夫、改善に取り組まれるよう求めておきます。学校サポーター会議は、より地域の声が反映される仕組みとして位置づけられるよう要望しておきます。いじめ、不登校の解決に向けては、スクールカウンセラーや心の相談員を積極的に活用するとともに、教職員のカウンセリング能力が図られるよう、教職員の研修や教育相談体制の強化に努めていただくよう希望します。また、教師と子供が向き合う時間をふやすため、25人から30人の少人数学級を早期に実現するとともに、ティームティーチングを推進するなど、積極的に少人数教育に取り組んでいただきたいのであります。また、児童生徒の読書活動推進のため、学校司書配置モデル校の拡大や朝の10分間読書運動などに取り組まれるよう強く要望しておきます。生涯学習の推進については、公民館のハード、ソフトにわたる機能の充実を図られるとともに、小中学校の空き教室を積極的に地域に解放し、身近な学習の場の充実や開かれた学校づくりを進めていかれるよう要望します。留守家庭子ども会については、今回の統合により新たに設置される協議会において、十分に連携しながら進めていただきたいと思います。また、子育てと仕事の両立支援といった市民ニーズに対応した施策がより積極的に展開できるよう求めておきます。
次に、芸術文化の振興については、音楽・演劇練習場や地域の芸術文化施設の整備充実を進めるとともに、未来を担う子供たちが本物の芸術文化に触れる機会の充実を求めておきます。
スポーツの振興については、市民が気軽に利用できる運動広場の整備やスポーツリーダーの育成を図るとともにプロスポーツ選手との交流が促進されるよう要望します。
次に、介護保険についてです。
介護保険制度がスタートし2年が経過しました、在宅重視といいながら、特別養護老人ホームの待機者は、13年末現在で3,500人近くとなり、介護保険適用以前より大幅に増加しております。特別養護老人ホームの施設建設計画の前倒しとともに、身近な地域に痴呆性高齢者用グループホームを設置するなど、介護基盤の早急な整備をされるよう要望します。また、低所得者の自己負担については、特に第2段階の第1号保険料についての軽減とともに、利用料について社会福祉法人による利用者負担軽減制度の活用拡大など、きめ細かな低所得者対策を強く要望します。
次に、障害者対策のうち精神障害者の支援については、共同作業所の施設整備に補助がないなどの対応のおくれについて早急に充実されるよう求めておきます。我が党がかねてより要望していた福祉工場が予算化されました。運営に当たっては、職業訓練としての機能を併設するなど、知的障害者の個別の能力に対応できる柔軟な組織とNPOなども運営に参画できる工夫を要望します。
保育所の待機児童の解消については、認可外保育所の認可や保育所の分園などに加えて、国の補助事業となった駅前の保育ステーションから保育所に送迎する送迎保育ステーション事業など、多様な取り組みを早急に実施していただきたいのであります。
母子寡婦福祉資金貸付の9割を占める就学資金の連帯保証人の要件については、同様の制度を持つ社会福祉協議会の生活福祉資金などと比較して条件が厳しくなっており、要件を緩和されるようを要望しておきます。
次に、地下鉄3号線の築港、博多駅方向の延伸についてですが、平成10年度より調査を継続しており、1・2号線との結節は利便性や採算性の上から不可欠であります。アイランドシティ線を21年度に開通とのことですが、築港地区には国際会議場が建設されるなど、コンベンション地区として3号線の延伸は、喫緊の課題であります。地下鉄3号線の築港、博多駅方向の延伸こそ、目標年度を定めて取り組まれるよう強く要望しておきます。また、鉄道駅のホームにおける転落事故防止について、かねてより要望してきたところですが、最近各地で事故が報道されており、本市の地下鉄ホームも転落事故防止対策としてホームドアなどの設置をされるよう求めます。
次に、環境問題についてです。
21世紀の我が国の社会経済構造は、省資源、省エネルギーという環境に十分配慮した社会経済システムや市民のライフスタイルの確立がますます必要となっております。特に、循環型社会の構造は急を要することであり、事業系ごみを中心に大幅なごみ減量が強く求められています。また、自然エネルギー開発と利用の推進のためには、まず、風力発電所の建設や公共施設等に太陽光発電システムの導入等が必要であります。早急に対応するよう要望しておきます。本市の大気汚染の状況は二酸化窒素や光化学オキシダント等の環境基準をいまだ達成しておらず、ダイオキシンや環境ホルモンについて市民の健康を守るため、今後も汚染物質への一層の対策を求めておきます。また本市は、地球温暖化対策についても、京都議定書の定める、我が国のCO2削減目標値、1990年度比6%減を念頭に福岡2010アクションプランを策定し、 市、市民、事業者の役割と具体的取り組みなどを示し、実行に移しているところであります。2010年度の温室効果ガス総排出量を1990年比6から7%削減という本市の目標は、市民1人1人のライフスタイルを変える以外に実現しそうにないことから、極めて困難な事業と言えます。市役所が先頭に立って、市民レベルで実行性のある持続可能な運動を展開することこそが今求められている重要な課題であります。地球温暖化防止条例を制定し、地域ぐるみの温暖化対策を強力に進めるよう訴えるものであります。
次に、アイランドシティ整備事業についてです。
博多港開発株式会社に対する財務体質の強化策として、出資金の追加として6億円を計上し、さらに貸付金として年間200億円の予算措置を提案しています。銀行団と協議し必要な処置をとったとの説明でありますが、予定していない出資は、事業の採算性、計画性に疑念、不安を与えるものであります。また、銀行団の要請を受けての今回の計画見直しは、事業主体のイニシアチブを問われかねない事態であると言わざるを得ません。今後の事業継続に当たっては、この点に十分配慮され、本市主導の事業遂行に万全を期していただきたいことを要望いたします。また、博多港開発に対する経営責任をさらに明確にする必要があります。今回の事業計画の変更については、融資制度の導入と時期を合わせた敏感な経営責任の明確化など、情報公開の徹底による市民への説明と理解を得る努力、博多港開発に対する本市としての厳しい指導、監督など強く要望しておきます。また、我が党は、職員の関係会社への天下りを制限すべきであると主張しています。博多港開発についても、社長及び役員の減給、本市OB役員の退職金制度の廃止、今後の事業評価にあわせた役員の待遇の抑制がぜひとも必要であることを申し添えておきます。
中小零細企業対策については、経営安定特別資金、不況関連対策資金、商業活性化資金を統合し、不況対策特別資金が創設されましたが、不況にあえぐ中小零細企業にとって真の救済策となるべく、融資に当たっては、制度創設の目的が達成できるよう柔軟な対応を強く要望いたします。
次に、水産加工公社についてでありますが、水産廃棄物のリサイクルを推進するため、魚滓処理施設再整備事業が新年度より始まることになっています。14年度は公募を行い、公募評価委員会で検討することになっていますが、整備費の圧縮とあわせ、審査についても公平、公正に行われますよう、要望しておきます。
次に、住宅政策についてであります。
本市では現在約3万1,000戸の市営住宅を管理しており、今後ハードからソフトへの政策転換が求められています。まず、既設住宅の改善については、全面的改善や個別改善、エレベーターの設置など、バリアフリー化を進め、ストックの有効活用が図られますよう強く要望いたします。近年、高齢の住宅困窮者が増加してきており社会問題化しています。高齢者の身元保証や医療、介護サービスへの移行支援を行う高齢者入居支援事業を速やかに実施し、高齢者が安全で安心して暮らせる住居が確保できるよう要望をしておきます。また、住宅の整備については新築や建てかえについても、財政負担の平準化を目標にして、効率的な財政運営を図っていただきますよう強く要望しておきます。さらに、新たな住宅整備の手法としてPFI等についても、前向きに検討されるよう要望いたします。住宅市街地整備総合支援事業の推進については、アイランドシティにおいて住宅供給公社を中心に約6,000戸の住宅を予定しているようですが公社単独事業として住宅を整備するのか、あるいは民間企業とも連携していくのか、まだ明確になっていない部分も残っています。さらには、経済状況が悪い中で、建設した住宅がすべて完売できるのか非常に危惧されているところであります。事業の推進に当たっては、失敗は許されるものではありません。相当の覚悟で望んでいただきますよう強く要望するものであります。
次に、スーパーブランドシティ問題についてです。
博多リバレインの運営会社である株式会社エスビーシーに対して本市から24億円のふるさと融資資金が貸しつけられていますが、株式会社エスビーシーから本市への返済が滞っており、滞納金が2億4,000万円となっています。保留床やその他の経費の売却を三菱商事ユービーエスリアルティ株式会社と交渉中ですが、銀行の代位弁済も含めて、速やかに回収すべきであります。
次に、緑化推進についてであります。
本市の緑被率は、全市面積の59%にとどまり、中でも担保性のない緑が年々減少しているのが現状であります。そうした中、新たな緑の創出のために、平成14年度よりスタートする屋上緑化制度は、市街化区域内の民有地における緑化推進に寄与することと、大変に期待されています。既に実施している壁面や工場等の緑化助成とともに、他都市と比較して、後追いとはいえ一定の評価をするものであります。そこで将来的には森と緑のまちづくり協会において、緑化基金のさらなる上積みと効率的な運営に努め、これらの助成制度を一元化して推進していただくよう求めておきます。あわせて、協会で緑化の推進をしていただきたいことを強く要望します。
次に、全国都市緑化フェア事業についてです。
緑のない場所に緑を創出することで、市民1人当たりの公園面積は増加することになりますが、本市負担分の用地費と施設整備費の財源はどのようになるのか。また、フェアの見込み入場者数や収支の問題など、不透明な部分も残っており、フェア自体の成功も危惧されるものであります。真剣な取り組みを強く求めておきます。また、総合公園整備の位置づけを初め、緑のマスタープランにおける位置づけなども明確に示すよう要望をするものであります。
道路行政については、都市高速道路建設や都市計画道路の整備におくれが生じ、市民生活の利便性を大きく損なっております。さらに、生活道路、通学路の整備も急務であります。また、自転車交通優先のネットワークづくりを可能にする道路づくりも急務であります。魅力あふれるまちづくりの根幹に、通学路や自転車道路の整備、安全、安心の街路灯の整備などに取り組んでいただきたいのであります。
下水道については、浸水対策と合流式下水道の改善、河川水路の整備に、住民の意見をふんだんに取り入れ、快適な生活環境づくりに全力を上げるよう強く要望しておきます。また、準用河川や河川水路の改修は、周辺の環境にマッチした、例えば2層河川のような自然を生かした親しめる河川にしていただきたいのであります。
水資源の確保については、海水淡水化事業のさらなる促進を図り、水の有効利用としての漏水防止事業に力を入れ、市民の健康を害する鉛製給水管取りかえ工事を急ぐとともに、延長9メートル以上の鉛管を16年までに取りかえるという年次計画を短縮すべきであります。また、9メートル以下の鉛管についても早急に取りかえ計画を発表するよう要望いたしておきます。
以上、我が党の意見要望を述べてまいりましたが、市民とともにつくる21世紀の自治都市を目指して、市長を初め職員の皆様が使命感あふれる行政の執行に取り組んでいかれるよう希望して、公明党福岡市議団の賛成討論を終わります。