2001.09.21:平成13年第4回定例会

◯36番(黒子秀勇樹)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表して、芸術文化の振興について質問をいたします。当局の明快かつ前向きの答弁を期待するものであります。
 芸術文化を享受し、その創造に参加し、文化的な環境の中で生きる喜びを見い出すことは、人々の変わらない願いです。また、芸術文化は人々の創造性をはぐくみ、その表現力を高めるとともに、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであります。さらに、芸術文化は、それぞれの時代における市民共通のよりどころとして重要な意味を持ち、伝統を尊重する心を育てるものになるものと思います。私は、このような芸術文化の役割が今後においても変わることなく、心豊かな活力ある社会の形成にとって極めて重要な意義を持ち続けると確信します。
 21世紀を迎えた今、本市においても、これまで培われてきた伝統的な芸術文化の再評価と新時代の芸術文化の創造を促進することは、私たちに課せられた重要な課題であると思います。また、本市の芸術文化の振興を図るためには、自由な芸術文化活動を行うものの自主性を尊重することを旨としつつ、芸術文化を市民の身近なものとし、それを尊重し大切にするよう、包括的に芸術文化施策を推進していくことが必要であると思います。
 そこで、まず初めに、本市の芸術文化の振興について基本的な考え方をお聞かせください。また、第7次福岡市基本計画ではどのように位置づけられていますか、お伺いをいたします。
 次に、芸術文化活動の振興についてお伺いします。
 芸術文化活動の振興のためには、市民がより芸術文化を身近に感じ、主体的に取り組める環境づくりが重要であります。近年、各地域においてそれぞれの地域の歴史や特性を生かした地域文化が育ってきています。より一層の振興を図るために、市民の芸術文化活動がさらに活発に行われるよう環境を整備し、市民の芸術文化活動や発表の機会及び鑑賞の機会を拡充することが必要です。これまで市民の芸術文化活動や文化芸術団体に対して、どのような支援策を講じてこられたのかお示しください。また、その成果について、どのように評価し、今後の支援のあり方について、どのように考えておられるのか、あわせてお聞かせください。
 さらに、市民がすぐれた芸術文化を享受し、主体的に芸術文化の創造に参加できる環境を整備するには、市民と企業、行政の役割を明らかにし、連携しながら計画的に、かつ総合的に進めていく必要があります。企業のメセナ活動やNPO活動を促進するために、これまでどのような支援策を実施してこられたのか。また、今後の取り組みについてもお聞かせください。
 次に、芸術文化活動を担う人材の育成についてお尋ねします。
 市民が主体的に芸術文化活動にかかわり、新しい芸術文化活動を創造し、多彩な活動の展開を図るためには、その担い手となる団体や若手新進芸術家を支援する仕組みをつくる必要があります。芸術文化活動を担う人材の育成について、どのような施策を実施しているのかお伺いをいたします。また、その成果については、どのように評価されているのかお示しください。
 さらに、未来を担う子供たちに本物の芸術文化に触れる機会を提供することが求められています。また、学校や文化施設等を活用して、児童生徒が芸術文化を鑑賞する機会や発表する機会の拡充や創造性を養う学習機会の充実が必要であると思います。児童生徒が本物の芸術文化に触れる機会の充実について、どのような事業や学校行事を実施しているのかお示しください。また、その成果については、どのように評価されているのかお聞かせください。
 次に、芸術文化施設の整備充実についてお尋ねします。
 福岡の創造性を高めるには、創造、発表の場であり、鑑賞の場として大きな役割を担う芸術文化施設の整備充実を図る必要があります。施設の整備に当たっては、高度な専門機能を備えた施設の整備と合わせて、多様な市民のニーズに対応する施設の整備と運営が求められています。施設の整備や利用形態について、市民や利用者から寄せられている意見や要望はどのようなものがあり、それらの要望に対してどのように対応されているのかお答えください。
 また、音楽、演劇練習場パピオ・ビールームの分館として、昨年、ぽんプラザホールが整備されましたが、練習場が不足しているという声をよく聞きます。練習場の拡充のためには既存施設の有効活用を図ることも必要だと思います。既存施設の有効活用については、どのような検討がなされているのかお聞かせください。
 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

◯副議長(浜田雅之) 永松市民局長。

◯市民局長(永松正彦) まず、芸術文化の振興の基本的な考えでございますが、第7次福岡市基本計画の中で、福岡の特性を生かした魅力ある文化の創造を重点施策の1つとして位置づけ、芸術文化の振興を本市のまちづくりの根幹に据えております。これを背景に、平成11年3月に薫り高い市民文化の創造に寄与することを目的に、財団法人福岡市文化芸術振興財団を設立するなど、市民の文化活動の振興を図っているところでございます。
 次に、市民の芸術文化活動の団体に対する支援等についてでございますが、本市では従来より福岡市民芸術祭や福岡市華道展を開催するなど、市民の芸術文化活動の支援、育成を図っているところであります。最近では、劇場博多座において、毎年12月に市民檜舞台の月を設け、市民に本格的な舞台を提供し、芸術文化の一層の向上を図っております。また、市内各所にまちかど文化ひろばを設け、作品の展示など、身近な発表の場を提供いたしております。さらに、市民の芸術文化活動について資金的な援助を行うものとして、福岡市芸術文化活動助成制度を設けております。いずれも市民の多くの参加を得、市民の芸術文化の発表の場、あるいは支援策として高く評価を受けております。今後の支援のあり方につきましては、これまでと同様に市民主体の文化活動を積極的に支援するという形で対応してまいりたいと考えております。
 次に、企業メセナ活動やNPO活動を促進するための支援のあり方についてでございますが、本市では、これまでも企業メセナを行う団体、文化事業に取り組んでいるNPOや各種文化団体に対しまして必要な活動助成を行っております。また同時に、文化行事の共催、後援なども行っているところでございます。今後とも、これらの団体との連携を図りながら、市民の芸術文化活動の振興を図ってまいりたいと考えております。
 次に、芸術文化活動を担う人材の育成に関する施策についてでございます。
 先ほど申し上げましたように、市民芸術祭、また福岡市華道展など、広く市民に芸術文化の活動の発表の場を提供するとともに、福岡市文学賞や市民文芸による顕彰制度を設け、人材育成を図っております。いずれも年々参加者がふえ、関係者の皆様の励みになっております。また、青少年に対して芸術文化への興味、関心を喚起し、将来の人材育成を図るため、ダンス、演劇、音楽、伝統文化などのワークショップなどを開催するなどいたしております。これもいずれも募集人員を上回る応募があり、参加者からは高い支持を得ているところでございます。
 次に、施設の整備や利用に関する市民の意見、要望と、その対応についてでございますが、市民や文化施設利用者の意見として、手続が簡単で利用できる時間が長いことなど、施設の使いやすさについての要望が多く寄せられております。このため、市民が利用しやすい手軽な公共施設案内予約システムを導入し、手続の簡素化を図りますとともに、ビールームやぽんプラザホールにおいては、利用時間や利用区分を市民のニーズに合わせた形で対応させていただいております。今後とも、市民のニーズを踏まえ、身近に文化活動ができる場の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次に、既存施設の有効活用についてでございますが、現在、市民センターにあります音楽室、サンパレスの大練習場、さざんぴあ博多の多目的ホールなどの利用実態調査を行っております。今後この調査結果をもとに、各施設の管理者と利用促進方策の具体的な検討を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。

◯副議長(浜田雅之) 生田教育長。

◯教育長(生田征生) 児童生徒が本物の芸術文化に触れる機会についてでありますが、学校では専門家による劇やミュージカルなどの観劇会や音楽、和太鼓演奏などの鑑賞会、焼き物や三味線、日本舞踊などの体験、それから郷土の歴史的文化に触れる中学校の博物館学習などを実施いたしております。
 成果といたしましては、児童生徒が音楽や演劇等を好きになるだけではなく、自分も挑戦してみたいとの意欲的な姿や、あるいは伝統芸術だとか芸術文化を受け継ぎ守っていこうとする態度も見られることが上げられるところでございます。今後とも郷土や我が国の芸術文化に触れる機会を充実させ、児童生徒の芸術文化を愛好する心情や態度の育成に努めてまいります。以上です。

◯副議長(浜田雅之) 黒子秀勇樹議員。

◯36番(黒子秀勇樹) ブロードウェーミュージカルやハリウッド映画に見られるように、文化芸術活動の盛んなアメリカでは、文化芸術作品や関連施設に世界じゅうから多くの観光客が集まり、文化芸術が国家の一大産業として不動の位置を占めています。
 アメリカが今日の文化芸術大国に発展してきた要因は、実は1930年代の大恐慌時代にフランクリン・ルーズベルト大統領が実施したニューディール政策にあったと言われています。ニューディールといえば、景気を浮揚させるために大規模な土木公共事業が行われたことがよく知られていますが、ニューディール政策の第2期では、美術、演劇、音楽などの文化芸術政策が国を挙げてのプロジェクトとして推進されました。
 ニューディール政策で実施された文化芸術政策は、フェデラル・ナンバーワンと呼ばれ、1、連邦美術プロジェクト、2、連邦音楽プロジェクト、3、連邦劇場プロジェクト、4、連邦作家プロジェクト、5、歴史記録調査の5つから成り立っていました。このうち美術の分野では、最盛期の36年には5,300 人もの美術家や関連の専門職を雇用いたしました。この人たちによって学校、病院など2,500 カ所の公共建設物を使用した壁画製作が行われたほか、1万800 にのぼる絵画、1万8,000 の彫刻などがこの時期に制作されました。さらに、芸術教育部門の教師の雇用も積極的に行われました。
 また、音楽プロジェクトでは、最盛期に1万6,000 人の音楽家と関連職の人を雇用し、毎週全米で5,000 公演を実施し、300 万人の聴衆を集めたといいます。
 劇場プロジェクトでは、最盛期に1万2,700 人の関係者を雇用し、毎月1,000 回以上の公演を開催したといいます。ここで雇用された人たちの中にはオーソン・ウェルズ、バート・ランカスターなどの後にハリウッドの名優として活躍する人物も多く含まれています。こうしてニューディール政策では、文化芸術分野だけで約4万人の雇用が創出され、予算も重点的な配分が行われました。
 なぜ、ルーズベルト大統領は、未曾有の不況の中で、文化芸術の振興にこれほどの力を注いだのか。総合研究大学院教授の出口正之氏は、その理由として、当時の政権が文化芸術の持つ公共性を高く評価していた点を上げています。道路や橋が一度つくられれば、長い年月にわたって多くの人や車の通行に利用されるように、1つの戯曲、1つの楽曲も、名作であれば時を超えて上演、演奏が繰り返されます。例えば、シェークスピアの戯曲は、発表から400 年たった今も世界じゅうで多大な経済効果をもたらしています。ルーズベルト政権でもそうした文化芸術の持つ公共性に対する強い認識があったと分析をしています。
 ニューディール政策での思い切った振興政策によって、アメリカの文化芸術活動は各分野とも大きく花を咲かせていきます。ヨーロッパからも優秀な若い芸術家が数多くアメリカに移り、活動の拠点を築きました。当時、芸術の中心はパリと言われていましたが、戦乱で破壊されたパリに変わって第2次世界大戦後はニューヨークが世界の中心の座に着きました。草創期の未熟な段階にあった映画界も、後に西海岸のハリウッドを中心に巨大産業へと発展を遂げました。まさに現在のアメリカの礎は、大恐慌時に敢行された多様な文化芸術振興政策によって築かれたのであります。
 こうした点から、我が党は本年5月、「文化芸術立国・日本をめざして」と題して、政党として初の文化振興政策を提言しました。
 このような中、文化庁は来年度予算の概算要求に際し、文化芸術活動への支援を大きく拡充する方針を固め、現在のアーツプラン21の規模を広げた新世紀アーツプランの創設などを盛り込み、今年度より約300 億円ふやし1,200 億円を要求しています。新世紀アーツプランでは、舞台芸術団体に限られている重点支援の対象を能楽や歌舞伎といった伝統芸能、映画にも広げています。また、新進芸術家の留学や国内研修制度の規模を5倍に拡大するほか、子供たちが舞台芸術に触れる機会の確保などに力を入れる方向であります。こうした国の動きも踏まえて、本市も積極的かつ総合的に芸術文化行政を推進していくことが必要であると思います。
 まず、芸術文化行政における市民参画の推進についてお尋ねをします。
 本市は、これまで市民芸術祭などを通して芸術文化活動の発表や鑑賞の機会を充実してきたということですが、今後は、市民に身近な地域で、地域住民がすぐれた芸術文化に直接触れる機会の提供や芸術家との交流などを積極的に実施していくべきだと思います。
 また、今、アジアマンスで最大の事業であるアジア太平洋フェスティバルが市役所前のふれあい広場で開催されています。本市は、アジアとの交流を通じて発展してきた歴史を踏まえ、活力あるアジアの交流拠点都市づくりを進めています。福岡に行けばアジアが実感できる、福岡はアジアの芸術文化の薫りがする、と言われるよう、より質の高い市民レベルの交流を促進し、ステップアップを図る必要があると思います。御見解をお伺いします。
 これまで市民芸術祭やアジアマンスには、多くの市民や芸術文化関係者が芸術文化のまちづくりに参画してきましたが、こうした実績を踏まえて、これからの芸術文化事業の一層の市民参加を図っていく必要があると思います。そのためには、NPOとの連携や企業や市民の参加を推進する組織づくりが必要だと思います。例えば、札幌市では、平成2年より環太平洋地域を中心とする若手音楽家の育成を通し、音楽の普及、発展と国際交流の促進を目的として、国際教育音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル、PMFを開催しています。翌平成3年の第2回目からは、札幌市を中心として設立されたPMF組織委員会が事業全体の管理運営に当たっており、日本を代表する企業を中心とするメセナ活動や市民ボランティア活動に支えられ、市民、企業、行政が一体となって運営されています。
 本市においても、芸術文化の推進を市民ぐるみの運動として進めていくためにも、公募による市民代表、民間団体、事業者、行政などで構成する芸術文化推進会議のようなものを設立してはどうかと考えますが、御見解を伺います。
 また、芸術文化活動への助成制度の拡充や芸術文化顕彰制度を充実することが必要です。そのために、メセナ活動への顕彰制度や芸術文化振興基金を創設すべきだと思いますが、御所見をお聞かせください。
 次に、芸術文化活動を担う人材の育成についてお伺いします。
 文化庁は、本年度より、小、中、高校の文化部活動に地域の伝統文化の担い手やすぐれた芸術家などを派遣し指導する事業をスタートさせました。部活動を通じて各分野のすぐれた芸術家との交流が図られる一方で、児童生徒が本物の芸術に触れる絶好の機会になるなど大きな期待を集めています。本市においても、文化部活動指導者派遣事業を実施して本物の芸術に触れる機会を拡充すべきだと思います。御所見をお伺いします。
 また、同事業の実現は、来年4月から本格的に始まる総合的な学習の時間に対する芸術家講師の派遣を求める動きと連動し、教育の場における芸術文化振興の機運を一層加速させています。総合的な学習の時間に芸術を取り入れることについて御意見をお聞かせください。
 さらに、学校の児童生徒が文化芸術に小さいころから触れることは、長い目で見ればすそ野を大きく広げることになるだけではなく、心の豊かさを生涯にわたって持ち続ける土台を築くことにもなります。未来を担う子供たちに本物の芸術文化に触れる機会を拡充するために、現在、美術館や博物館は月曜日が休館日となっていますが、開館すべきだと思います。また、入場料については小、中、高生は無料化すべきだと思います。御所見をお聞かせください。
 次に、芸術文化施設の整備充実についてお伺いします。
 札幌市では、昭和54年度より市内の合唱、演劇、文学、美術等のアマチュアグループの練習及び創作の場として、学校の施設を開放し、芸術文化の促進を図っています。本市においても、小中学校の空き教室を有効活用して、音楽、芸術などの練習及び創作の場として開放すべきだと思います。また、商店街の空き店舗などの民間施設の活用も検討すべきだと思います。御意見をお聞かせください。
 以上で2問目を終わります。

◯副議長(浜田雅之) 永松市民局長。

◯市民局長(永松正彦) 身近な地域ですぐれた芸術文化に直接触れる機会を提供すべきではないかという御質問でございますが、本市では公民館、学校、市民団体などと連携を図りながら、地域で直接アーティストと交流し、芸術文化の楽しさを実感できるワークショップなどを開催いたします芸術交流宅配便を実施しております。今後とも当事業を主要な文化振興施策の1つとして位置づけ、その充実を図っていきたいと考えております。
 次に、芸術文化推進会議の設置についてでございますが、本市では、市民参加による地域に根づいた文化振興を積極的に展開するため、福岡市文化芸術振興財団を設立したところであります。今後、御指摘の趣旨を踏まえ、当財団を核に幅広く文化団体や民間等とネットワークの形成を図りながら、より多くの市民が気楽にさまざまな芸術文化が享受できるよう、環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 次に、メセナ活動への顕彰制度でございますが、本市では平成6年度に文化活動者、団体への支援や育成などを通じて市民文化を育てる諸活動に努め、その功績が顕著な個人または団体、企業などを顕彰するため、福岡市民文化活動功労賞を創設したところでございます。今後ともこの制度を活用し、メセナ活動の顕彰を行っていきたいと思っております。
 また、芸術文化振興基金につきましては、昨今の経済情勢から果実の確保が非常に厳しい状況下にありますが、文化芸術活動振興のための安定的な財源の確保については重要な課題でありますので、基金制度を含めて総合的に研究してまいりたいと思っております。
 次に、小中学校の空き教室の有効活用等についてでございますが、市民の文化活動を促進するため、身近な活動の発表の場でありますまちかど文化ひろばの拡充に努めますとともに、学校の空き教室を含め既存文化施設の利用促進方策の検討を行ってまいりたいと思っております。また、民間施設につきましても、その有効活用の方策を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

◯副議長(浜田雅之) 小川経済振興局長。

◯経済振興局長(小川三千男) アジアマンスについてお答えをいたします。
 アジアマンスは多様な文化を持つアジア諸国に対する市民の理解を深め、友好交流を促進することを目的に、市民、各界の協力のもとに、アジアの文化、芸術、学術を中心とした幅広い催しを実施してきております。ことしはこれまで最多の76事業となりまして、市民がアジアを知り、理解を深める上で大きな役割を果たしていると考えております。今後は、これまでの成果を踏まえ、アジアの文化に触れるだけでなく、市民がより主体的、積極的にアジアの人々と活発に交流ができるよう発展させたいというふうに考えております。以上でございます。

◯副議長(浜田雅之) 生田教育長。

◯教育長(生田征生) 議員お示しの、芸術家を文化部に派遣する文化庁の事業につきましては、県下で6校が内定をしているところです。本市におきましては、本年度は応募を見送っておりますが、これと同じような事業として、部活動補助指導者制度を実施いたしております。この部活動補助指導者制度は、学校の文化部に補助指導者として地域の芸術家や専門家を招く制度であります。本年度は、中学校においては、吹奏楽部や、あるいは箏曲部など33校、35の文化部で、また市立の高等学校においては、茶道部やオーケストラ部など4校、11の文化部で地域の芸術家や専門家が指導を行っております。今後とも文化部の活動が芸術家や専門家などの補助指導者によってさらに充実するように努めてまいります。
 それから、総合的な学習の時間につきましては、来年度から本格実施されます学習指導要領のもとで、各学校が独自に実態に応じて創意工夫をして、国際理解や環境、あるいは福祉などの学習において、児童生徒が課題を見つけ、みずから学び、みずから考え、解決する力などを高める時間でございます。この総合的な学習の時間に芸術を取り入れることにつきましては、学校独自に国際理解や伝統文化などの学習活動において既に実施をしている学校もございます。芸術家を招いたり専門家による劇や音楽を鑑賞することは、児童生徒が本物に触れ芸術や文化のすばらしさに感動したり、あるいは夢や目標を抱くなど有意義なことであり、今後、充実し拡大していくものと期待をしております。
 それから次に、美術館、博物館の月曜休館についてでありますが、この月曜休館は、美術品や博物館資料の展示がえ作業のほか、施設の定期清掃、設備の保守点検などのために設けているところでございます。その見直しにつきましては、施設の利用状況や利用者のニーズ等を十分踏まえながら、今後検討を行ってまいりたいと考えております。
 それから、美術館や博物館の入場料についてでございますが、子供たちがじかに本物の美術品や博物館資料に触れることは、芸術文化を愛する心情や態度を育て、また豊かな心をはぐくむ体験活動の1つとして大変有意義であると考えております。昨年策定いたしました福岡市教育改革プログラムにおきましても、美術館、博物館などの子供たちへの無料開放の検討を掲げているところでありますが、今後、美術館や博物館における子供たちの常設展観覧料の無料化につきまして、具体的に検討してまいりたいと考えております。
 それから、空き教室の有効活用につきましては、地域と連携し開かれた学校づくりを進めていく観点からも重要と考えております。関係局から空き教室を活用したいとの申し出がございましたら、学校運営に支障がない範囲で積極的に対応してまいりたいと考えております。以上です。

◯副議長(浜田雅之) 黒子秀勇樹議員。

◯36番(黒子秀勇樹) 芸術文化の振興に対する行政の役割は、市民がすぐれた芸術文化を享受し、主体的に芸術文化の創造に参加できる環境を整備することであると思います。市民の価値観やニーズが多様化するにつれ、市民の芸術文化活動も個人から地域へ、さらに世界的規模へと広がっています。それに伴い、文化行政も文化的視野から都市景観に配慮したまちづくりなど、その領域が拡大しています。文化を総合行政の視点でとらえ、芸術文化振興施策を計画的かつ長期的展望に立って進めていくことが求められています。21世紀の本市のあるべき姿は、芸術文化先進都市福岡であると私は考えています。市民の文化的な生活の向上と、心豊かな活力ある社会を形成することを目的とする芸術文化条例を制定することが必要であると思います。最後に、芸術文化条例に対する山崎市長の基本姿勢をお伺いして、私の質問を終わります。

◯副議長(浜田雅之) 山崎市長。

◯市長(山崎広太郎) 市民の皆さん方が心豊かな生活、人生を送るために芸術文化に触れる、また、そういう活動に参加するということは、大変ますます重要になってくると、私も認識させていただいております。
 この芸術文化活動を市民生活の豊かさの向上であるとか、あるいは福岡市のまちの活性化、活力を高めるということにつなげていかなきゃいけないと、このように思っております。幸い、この福岡は2000年の歴史がある。そして、中世期の博多を中心にそういうような非常に伝統がある、町人文化の伝統があると、そういう土壌もございますし、それから、市民の皆さん方は非常にホスピタリティーにあふれておると、非常に開放的でおおらかな気質を持った市民であると。こういうことを生かしながらエンターテインメントなど知的好奇心を満足させる、人を引きつけてやまない、魅力にあふれたまちづくりに取り組むということが必要だと。私もそう認識しております。このような観点から、長期的な視野に立ちまして、市民や地域が主体となった文化振興施策の推進に努めますとともに、御提案の条例制定につきましては、今後検討させていただきます。