1999.03.08:平成11年第1回定例会

◯35番(黒子秀勇樹)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表して、本会議に上程されました平成11年度一般会計、特別会計及び企業会計の予算議案、条例案並びに関係諸議案70件について賛成の意を表明し、討論を行います。我が党の意見は、代表質問、各分科会及び総会質疑において述べてまいりましたので、ここでは我が党が特に重要だと考えます幾つかの問題について意見、要望を申し上げます。
 まず初めに、財政問題についてであります。本市財政は歳入では長い不況を反映して、法人市民税が16.3%減、個人市民税8.3 %減、固定資産税がやや延びているものの、落ち込み幅は前年度よりさらに広がり、全体で2.9 %の減となっています。また、借金に相当する市債の発行は、一般会計で1,009 億円、全会計では1,841 億7,500 万円となっており、11年度末市債現在高は一般会計1兆1,431 億円、全会計で2兆3,492 億円となる見込みであり、市民1人当たり178 万円にもなります。
 一方歳出については、公債費、扶助費等の義務的経費の増高とともに、施設の維持管理経費やごみ処理経費などの物件費の増加も見込まれ、いわゆる恒常的に必要となる経常経費は増大しております。
 このような中、少子・高齢化などに伴う今後の新たな行政需要に柔軟かつ的確に対応し、事業の厳選や経費節減に努め、事業点検プロジェクトや経営管理課による見直しを慎重に行っていただきたいのであります。さらに、行財政構造改革基本指針の14年度を目標に、市債償還額と市債発行額の均衡を図り、その以降の市債残高を増加させないという目標達成のための具体的方策を示し、財政健全化の目標を断じて達成していただきたいことを要望しておきます。
 次に、行政改革と外郭団体の見直しについてであります。職員定数については、市民にわかりやすい見直し目標を掲げて取り組んでいただきたい。外郭団体についても社会経済状況の変化に伴い、廃止や統合、さらに存続する団体についても徹底的に合理化すべきであります。改革に当たっては公認会計士や企業経営に知識、経験を有する第三者で構成する検討委員会の設置を求めておきます。さらに21世紀に向けた住みやすい市民のための自治体の確立を目指して、地方分権の実現に向かって、より一層の努力を要望しておきます。
 次に、教育問題についてであります。初めに、教育改革プログラムの策定については、子供たちが自分の能力に応じて、自分の生き方を考え、子供たちの希望や夢を叶えるための幅広い選択肢を用意し、本市の特性を取り入れた独創性のあるものを策定していただきたいことを求めておきます。
 学級崩壊については、実態を把握し、適切な対応が施されるよう速やかな取り組みを行うとともに、画一教育を克服し、個性教育を回復するため、子供たちの多様な個性と能力を評価し、人間としてのよりよき生き方を教える人間教育を要望いたします。また、20人から25人学級を実現することで、児童生徒1人1人にきめ細かな教育ができるようにし、教員採用試験については、年齢制限の緩和、社会人採用枠の拡大など、社会経験を持つ多彩な人材の登用を求めます。さらに学校が地域や家庭と連携し、たくましく思いやりのある子供を育てるために、地域における遊び場の提供や指導者の養成、親子の触れ合いや地域交流などを実施し、家庭や地域の教育力の向上に努めるとともに、21世紀に向け、学校を単に教育の場だけではなく、地域コミュニティーの形成、地域福祉の場、生涯学習の場といった多機能を持った学校とするための審議会の創設を要望いたします。
 次に、介護保険制度についてであります。
 21世紀の高齢者福祉対策の根幹となる介護保険制度は、制度の枠組みが少しずつ明らかになってきたとはいえ、介護基盤整備や介護現場の戸惑いなど、制度全般に対する不安感はぬぐい切れていない現状にあります。まず、制度開始に当たっても援護を要する高齢者の混乱を避けることや、施設入所者の円滑な制度移行の努力を強く要望いたします。
 次に、少額の年金生活者及び低所得者への対策については、サービスの利用負担の軽減など低所得者に配慮した制度になるよう、国へ強い要望をすべきであります。さらに、介護認定にあっては、公平、公正な判定を期されるとともに、判定によって従来のサービスが後退しないよう強く要望するものであります。
 次に、未就学児童までの医療費の無料化については、総会質疑において今後検討するという見解が示されましたが、まず第1段階として入院に限ってでも実施すべきであることを重ねて要望しておきます。
 次に、環境問題について申し上げます。まず、ダイオキシン対策については、市民の不安を解消するために、市のごみ焼却場や産廃焼却場の大気、土壌、水質と、最終処分場の土壌、地下水について早急に調査すべきであります。国においても対策が講じられるようでありますが、本市独自のダイオキシン規制条例を策定するよう強く要望いたします。
 地球温暖化防止につきましては、行動指針の中でも、特にハイブリット車や電気自動車などの低公害車の普及に力を入れると同時に、市民1人1人が環境に優しいライフスタイルに切り換えるよう粘り強い啓発活動を展開すべきであります。循環型都市づくりには、雨水利用や省資源、リサイクル、緑化などが重要な課題ですが、特にごみの分別に当たっては、4分別の後、直ちに8分別収集に取り組まれるよう要望いたします。
 次に、中小企業対策では、依然として景気に明るさが見えてこない中、新年度予算で、商工費を前年度比35.9%増とした予算編成には一定の評価をするものでありますが、そのほとんどが商工金融資金の増加だけでは真の景気対策にはなり得ないのではないかと危惧するものであります。融資枠が拡大されても肝心の仕事がなければ意味がありません。それだけに各種公共事業の地場企業への発注枠拡大や地域商店街の活性化を初め、新産業の振興などを強く求めるものであります。また、我が党の提案で実施されることになりました地域振興券の活用などによる消費の喚起、地場企業の活性化についても意欲的な取り組みを望むものであります。さらに、観光、コンベンションシティーづくりを進めるに当たって、コンベンション・コンプレックスの核ともなる国際会議場については、見直しによって本来の機能が損なわれることがないよう要望しておきます。
 次に、農林水産業対策については、都市型農業のなお一層の振興、新規就農者や認定農業者の育成、漁業や水産加工業者の育成など、長期的、総合的な視点に立った農林水産業の育成振興対策に取り組まれることを要望しておきます。
 次に、住宅政策についてであります。昨今の住宅を取り巻く状況は、経済状況の悪化による財政難、高齢化の進展や市民ニーズの多様化など大幅に変化してきています。本市は約3万戸の市営住宅を管理していますが、最近の応募倍率は依然として高倍率であり、高齢者世帯、中でも単身高齢者については全く対応できていないのが実情です。また、昭和40年、50年に大量に建てた住宅が老朽化してきており、大規模なリフォームが必要になっております。今後の住宅政策については、特に高齢者、障害者、母子世帯等、社会的弱者が安心して入居できるようなシステムを構築されるよう強く要望します。
 次に、緑の保全について申し上げます。本市の緑被率は年々減少し、樹林地等の自然系の緑は、住宅建設などの開発の波に飲み込まれてきています。多様な環境維持機能を持った緑地、樹林地は市民の貴重な財産であり、今後幾世代にもわたって残していくために、緑の保全や管理体制の一元化に積極的に取り組まれることを要望いたします。
 次に、交通問題についてであります。本市は21世紀に向けて、鉄軌道等も含めた都市交通マスタープランの策定に鋭意努力しているところですが、将来の快適な都市交通を目指し、早期策定を強く要望いたします。あわせて自転車交通の位置づけを明確にし、自転車交通マスタープランの策定も要望いたします。
 次に、渇水対策と節水型都市づくりについてであります。11年度予算案には、新規事業として福岡地区水道企業団が建設する海水淡水化施設から日量1万6,400 トンを受水するための出資金3億3,457 万円が計上されております。総事業費440 億円、完成は6年後の平成16年度であります。水源の多様化による安定給水のため同施設の早期建設を主張してきた我が党として感慨深いものがあります。しかし、出資比率を見ますと、県の関与が余りにも少ないのであります。海水淡水化施設が稼働したときの市民の水道料金負担増は、平成10年度料金で換算して標準世帯で月1,640 円に、四、五%アップの70円から80円を足した料金とのことですが、市民の負担を少しでも少なくするためにも、県に対しさらに建設費とランニングコストの面で負担増を働きかけるべきであります。強く主張をしておきます。また、市民の協力を得ながら、水の循環利用や下水処理水の再利用、雨水の活用、雑用水道の普及促進を図り、節水型都市づくりをさらに推進していただきたい。
 次に、河川整備では、御笠川などの改修事業のテンポを早めて、浸水地区解消に努力するとともに、改修に当たっては、河川を都市の貴重な自然空間として生かすため、引き続き親水護岸とするよう求めておきます。
 また、道路では2月27日に待望の都市高速5号線の起工式があり、3月27日には2号線が太宰府インターと接続し、4号線が粕屋まで延伸するという慶事が重なりましたが、引き続き外環状平面道路の整備、西南部交通渋滞の解消、生活道路の整備などに全力を尽くすよう要望いたします。
 以上、我が党の意見要望を述べてまいりましたが、平成11年度は厳しい財政状況の中での執行となっており、一段と簡素で効率的な行財政システムの構築に努めるとともに、生活者の視点に立った予算執行に御努力をいただきますよう要望して、公明党市議団の賛成討論を終わります。