柚子は九年で

私が大好きな作家である葉室麟の作品に「柚子の花咲く」という小説があります。

「桃栗三年柿八年」に続いて
「柚子は九年で花が咲く」という地方があるそうです。
じっくりと時間をかけて、あきらめることなく努力を重ねれば、いつかきっと花は咲くはずだという思いを込めて書いたそうです。

葉室氏は、50歳から時代小説を書き始め、60歳還暦の時「蜩の記」で直木賞を受賞。柚子は九年で花が咲く・・・という言葉からすると1年遅れて10年で花が開いたことになります。

直木賞選考会の結果を、東京都内のホテルで編集者たちと待っている間、「柚子は九年で花が咲く」この言葉を胸の内でつぶやいていたということです。

氏は50歳を過ぎ、ひたむきに歴史小説を書き続けるうち、懸命に過ごせば、「移ろいすぎるときは豊かさを増すことができる。時間は長くなりはしないが豊饒にはなっていく」と分かるようになった、と述べています。

“人生にも花を咲かせる”あるいは“実を結ぶ”という時期がある。それにかかる時間は人によってさまざま、ということのようです。

還暦を迎えて早2年・・・・古希まで八年。
花は咲かなくてもいいが、豊饒な人生でありたいものです。

…ということで、昨今は、ツゥィッターというようですが、日々の生活の中で折々に感じた事がらを紡いでみたいと思います。